出張と休暇を兼ねて一時帰国しています

実は先ほど羽田空港に到着しました。

IETF116 という国際会議が横浜で行われるのでその為に帰国しています。それに合わせて直後に2週間ちょっと休暇を取ったので、少しだけ日本に居ます。

IETFの間会場のみなとみらい近辺の方はランチなり行きましょう!そうでなければその後の週にご飯でも行きましょう。是非連絡ください!

色々バタバタしていたので、無計画行き当たりばったりで一時帰国スタートしてしまいました…すみません…!

博士論文提出

Facebookにも投稿しましたが、タイトルの通り無事博士論文を提出しました。新型コロナウイルスの影響もあり、審査用の博士論文はPDFをオンラインで提出しました。

かれこれ、2017年2月末から博士課程に取り組んできましたが、ついに2021年10月19日、開始から4年8ヶ月経って博士論文を一旦書き上げ、大学に提出することができました。たくさんのお祝いメッセージもいただき、大変ありがたいです。

一旦博士課程修了が見えてきたところ、ではあるのですが、これで終わりではありません。

イギリスの博士課程では博士論文の提出後にもう一つ試練があります。博士論文は書き上げて提出した後に、内部と外部の試験官による審査があります。それぞれ博士論文を頭から最後まで読み、博士号授与に相応しいものか判断されます。そして数週間後二人の試験官との口頭試問があり、そこで博士論文についての質問、内容についての議論をします。学生がこれを自分で書いたのか、きちんと書いてあることを理解できているか、そして書いてある内容で不透明なことについて確認されます。

口頭試問は大体2時間から3時間かけて行われ、一通り確認が終わると、学生は一旦外に追い出されます。10-15分後また部屋に呼ばれ、結果を伝えられます。

この場合結果というと何通りかあり、まず一番良いのが『修正なしの合格』です。これはそのまま審査用に提出されたものを受理し、なんの変更を加えることもなく終了となるパターンで、そのままデジタルデータは図書館に収められ、印刷所でハードカバー印刷することになる感じです。

もう一つは『軽微な修正』と言われるもので、3ヶ月ほどの猶予期間中に修正をした上で再提出を求められますが、簡単なチェックのみでそのまま博士号が授与されます。そのうちで良いのが『誤植の修正のみで合格』という感じです。内容は特に触らず、指摘された誤植を修正することが求められます。もう一つは軽微な修正でももう少し変更を求められ、言い回しの変更、段落の追加、簡単なプロットや図の変更などです。どちらも内部の試験官が簡単にチェックするだけで良いものです。

そして『再審査なしの大幅修正』と呼ばれているものがあり、これは実験のやり直し、追加のデータ採取など、3ヶ月ではキビしいものです。これも再審査はないので、単純に作業量が多いため6ヶ月猶予が与えられます。

避けたいのは『再審査を要する大幅修正』というようなもので、これは口頭試問もやり直しとなります…

このいくつかのシナリオのうち、『(再審査なしの)軽微な修正』というカテゴリの結果が一番メジャーかと思います。(要出典)

そしてこの修正を大学に提出し、簡単なチェックを経て晴れて博士号が授与されることが認められます。

僕はこの博士論文の審査用の提出で、博士号の審査へのスタートラインに立ったこととなります。もうここからは博士論文の内容に触ることはできません。無事口頭試問へたどり着き、切り抜けることに全力を尽くすのみです。

肝心の口頭試問の時期ですが、審査用の博士論文提出から3ヶ月以内にしなければなりません。無事僕は内部も外部も決まっているので、学務課がきちんと仕事をしてくれることを祈るのみです。

とりあえずここから2ヶ月、指導教官の研究助手としてのバイトが入っているので、それをがんばりつつ、個別の論文の作業をしつつ、就活もし、TAとしてもバイトをしてお金を稼げればと思います。

夏が終わりますね – 博論進捗

もう夏も終わりですね。9月になってしまいました。

博士課程もいよいよ終わりが近づいており、今年の夏はひたすら博士論文の執筆、データの処理に追われた夏でした。

計算機科学特有のものかはわかりませんが、博士課程の進捗報告はなかなか難しいものがあります。「今何をしている」というのは簡単なのですが、じゃあそれが本当に正しい方向性で、確実にうまくいくのか、またはそれ以外になにをしないといけないのかがものすごく不透明な中ひたすら進まねばなりません。なので「どのくらい終わったのか」というのを予測するのは本当に難しいです。コードのデバッグをしている時なんて最悪です、下手したら1週間かけてやったその工程を1からやり直すことになったりします。そういった側面もあり、なかなか博士課程のことをブログにかけなかった気がします。

2021年は1月から3月くらいまでは必死に開発と博論執筆と実験をジャグリングして、5月くらいにようやく最後の実験がまとまり、博論執筆に専念できるところまでこぎつけました。

「これであとは書くだけだね」という言葉を聞けたときの安堵感はなかなかでした。(次週に「やっぱりこれをこうして…」と修正が入り「これであとは書くだけだね」(二度目)となった流れはご愛嬌ということで)

夏は若干オフィスに向かう頻度を増やし、今ではほぼ毎日お弁当を持って通っています。
リモートでの作業も良いのですが、寝室で作業をすることで気持ちの切り替えに問題がでたり、自宅の家事のことが気になってしまうことなどが問題になります。

今も自宅で作業することはありますが、オフィスとの行き来の間にできる時間で考えがまとまったりすることもあり、今後もオフィスでの作業を続けることとなりそうです。

最終的にもともと今年の2月末だった提出期限は、5月、8月、と伸び、最終的には10月末になりました。博士課程を始めてから4年半が経ちましたが、あっという間にこんなところまできてしまった、という気持ちです。

残り2ヶ月、気を引き締めて頑張っていきます。

博論の進捗をこっそり公開しています。興味のある人は是非: https://ry6.host.cs.st-andrews.ac.uk/thesis_stats/

COVID-19 ワクチン2回目接種しました

先週末土曜日の夕方、2回目のCOVID-19ワクチン、Pfizer/BioNTech Comirnaty を接種してきました。

スコットランドでは今のところ8週間間隔でCOVID-19ワクチンの接種が進められています。
6月中旬の一度目から2ヶ月明けた8月14日にこの街の病院で受けてきました。

二度目の副反応が大きいと言う話を聞いて身構えていったものの、ほぼなんの反応もなく数日が経過しました。

打った直後から寝る直前の数時間まではなんの痛みも感覚もなく、寝る頃になってようやく少し筋肉痛っぽい反応がありました。
二日目の朝はそれなりにじんわりと筋肉痛っぽい痛みがあったのですが、腕は全然問題なくあがるし、特に辛い感じはありませんでした。
強いて言えば普段一切昼寝などしないのに、夕方4時ごろにコーヒーを飲んでゆっくりしていたら5時頃になって一気に眠気が来て1時間くらい寝ちゃったことくらいです。
三日目の朝はもう腕立てもできるくらいで、普通に日常生活に戻っていました。

今回も前回と同じくワクチンの記録をワクチン手帳につけてもらいました。

これからも油断することなくマスクなどの感染対策を続けていきます、いち早くこの状況が収まると良いのですが…

COVID-19 ワクチン第一回目の接種が終わりました

今週くらいからスコットランドではCOVID-19のワクチン接種が始まっています。早速受けてきたのでちょっと記録程度に書いておきます。

NHS Scotlandでは5月の末から6月の頭にかけて18歳から29歳はワクチン接種登録期間が用意されていました。他の年代では僕の知る限りではGPに登録されてる情報をもとにワクチン接種の時間帯・場所の連絡が来る仕組みでした。推測ですが、おそらく学生が多いのでGPに登録されていなかったり、情報が古かったりすることが多いと予測したのかもしれません。実際僕の知っている人でもこれをきっかけに実はGPに登録されていなかったりしたことに気付いた人もいました。

僕の場合は5月末にさくっと予約をし、その日のうちか次の日あたりにGPに登録されてる情報と付き合わせて、合致してることが通知されました。しばらく何も音沙汰がないなぁと思っていると6月の2週目の半ばには1週間半後に街の病院でワクチン接種できるとメールで知らされました。どうやら人によっては離れた町に案内されることもあるようなのですが、僕は無事徒歩圏内で済みました。一応仕組みとして予約変更ができるようになっていて、そこで場所の変更もできるようになっています。

当日は受付に行って名前を名乗ります。マスクを不織布式のものを渡され、変えるように指示があるので、その通りにし、予約の確認が出来次第、待合室に向かいます。椅子がずらっと1m~2mくらいの感覚でおいてあり、係員が適宜椅子の表面の清掃をしていました。少し待つと、大きな診察室のようなところに通され、椅子に座って問診が始まります。症状の有無や過去の感染の有無、アレルギーの有無などを一通り聞かれます。iPadでフォームを担当者が一通り入力した後腕を出すように言われ、さっと注射を打ち、終わりです。今回はPfizer/BioNTech の Comirnaty でした。もうちょっと年齢が上の方たちはAstraZeneca のワクチンを打っているようで、ワクチン名で待合室では呼び出してました。

ドイツに住んでいた頃、小児科で渡されたWHOのワクチン手帳があったので、出してみると快く記入してもらえたので記録が手元に纏まって残りました。バッチ番号もちゃんと記入があります。

打った直後は10分間経過観察用の待合室で待つように指示があり(誰も確認はしていなかったので自己申告)水が欲しければもらえます。自分は事前に水筒を持っていったのでそれを飲んでいました。特に何もなかったので、そこから帰宅し夕飯を食べました。全く痛くも痒くもない感じです。そこから数時間後、23時ごろになってようやく若干腕に少し痛みが出始めましたが、大したことはないです。筋肉痛、という感じです。

現在NHS Scotlandでは8週間後を目安に2回目の接種を進めているようで、おそらく6週間後ぐらいに2回目の連絡が来るとのことです。早いところ2回目も打って免疫を強化したいところです。

BBC Scotland の読者投稿写真コーナーで選ばれました

英文のfacebook投稿でも書きましたが、BBC Scotlandで毎週発表される読者投稿写真に先日僕の写真が選ばれました

BBC のオンライン版では様々な読者投稿の写真を掲載しています。BBC News では “We set the theme, you take the pictures” というコーナーがあり、ここでは編集部が予め決めたテーマに沿った写真を募集しています。実はこちらにもいくつか投稿していたのですが、こちらでは今回は選ばれませんでした。BBCはスコットランド、ウェールズそしてイングランドそれぞれの地域向けのセクションが設けられています。その中のBBC Scotlandでは毎週 “Your pictures of Scotland” というテーマで写真を募集していまして、以前この街に住む友人に勧められてはいたものの、なかなか踏ん切りがつかずにいました。

ふと思い立っていくつか見てみると、季節の様々なスキルレベルの写真が載っていました。季節感を感じられるものから、ユーモアのある写真まで様々なものがあり、これは面白そうと思い、投稿して見ました。

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6ヶ月ぶりのオフィス復帰

今週は、なんと久しぶりにオフィスに入ることができました。

12月にCOVID-19のイギリス変異株が急激に広まってから、計算機科学科を含め、多くの大学の建物が閉鎖に追い込まれました。クリスマスに家族が集まるのを許すという段階で嫌な予感がしていたので、最後にオフィスを出てきた日、『次はいつ戻れるのかわからないな』と思っていたら、あっという間に6ヶ月も経ってしまいました。

7日の終わりに突然メールでカードアクセスが可能になったという知らせが来たので月曜、火曜と午前中だけですが、オフィスで作業してきました。寝室のデスクで作業していたのに比べ、やっぱりオフィス作業は捗る気がします。家を出て、作業場に向かうという行動も理由の一つかもしれませんが、作業するために整っている環境なのは大きいと思います。

オフィスに入ると、先月にあった建物のメンテナンスの跡形が残っていました。大学の管理部が入ってきて乱雑に液晶などを動かしたままにされていました。[1] … Continue reading。(本当に嫌い)一通り片付け、リモートで再起動できないマシンのアップデートをして、作業にとりかかりました。久々に大きな画面で作業できたのでよかったです。

久々に自転車にも乗れたのですが、体力と筋肉の衰えを感じたので今後も週2・3日はオフィスに行こうと思います。

皆さんの作業環境はどうですか?オフィスで作業してますか?自宅のみですか?

そして作業場は自宅が一番ですか?オフィスに毎日行くのが良いですか?僕は3/2くらいでオフィス・自宅作業したいと思ってます。ぜひお聞かせください。

注釈

注釈
1 去年もありましたが、この大学の設備管理部、学科にまともな猶予も与えずに建物全体の電源を落とす必要があるような作業を計画して、さらにギリギリまで連絡してこないのです。ただでさえストレスの多い状況でこういうことを普通にしてくるのは信じられないです。

1年ちょっとを振り返る

Looking out

イギリスがこのCOVID-19パンデミックによるロックダウンに入って1年と1ヶ月ほどが経ちました。ずいぶんと長いようでもあり、短いようにも感じる変な期間だったと思います。

今回はこの1年と1ヶ月を振り返ってみたいと思います。

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ラーメントッピング凝り性

このCOVID-19の流行が始まってから早いものでもう1年近く経ちます。最後に僕が日本に帰ることができたのも1年以上前になってしまい、色々と日本が恋しくなることがあります。時折両親が乾き物の食材やお菓子などを送ってくれている[1]比較的軽くて小さい小包だと輸送量もそんなに高くないらしい のですが、乾麺やインスタントラーメン(袋タイプ)はその中でも普段の食事に直接貢献してくれているものの一つです。

日本にいれば特段気兼ねなく開けてサクッと適当に、特にトッピングもなしに食べてしまうこともあると思うのですが、なんせスコットランドの片田舎にいるのでついつい「もったいない」と思ってしまい、トッピングにも少し力が入ってしまいます。先日Youtubeで見かけた日本のラーメン屋のチャーシュー風のレシピ動画を見て、今度はチャーシュー作りに挑戦しました。

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注釈

注釈
1 比較的軽くて小さい小包だと輸送量もそんなに高くないらしい

数年ぶりの大雪

先日初雪を見てちょっと喜んでいたのが一月の頭でしたが、今週は久々にどさっと降ってびっくりしています。

セントアンドリュース、そしてスコットランドはアヴィーモアなどの山岳地帯を除いて基本的にあまり雪の多い地域ではありません。しかし、数年に一度、雪が普段より多く降ることがあります。

僕がこの街に住み始めた2012年からでは、2013年の3月に初めてこの街で雪を見たときが(この街の基準で言う)大雪で、みんなが驚いていたのを思い出します。

撮影データによると2013年3月11日だったらしい…

それから僕が2016年に学部を終えるまでは「大雪」というのはこの街では経験しなかったように思います。

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